日本の高齢化が進む中で、透析治療を受けながら介護を必要とする方は、年々増え続けています。ご本人にとっては、治療の負担に加えて住み慣れた家を離れる不安が、ご家族にとっては、介護と送迎の板挟みという深刻な現実がのしかかります。 この問題は、単なる「施設探し」ではありません。それは、ご本人の尊厳とご家族の生活を守るための、非常に切実な課題です。 ここでは、なぜ透析患者さんの施設探しは難しいのか、その背景にある「３つの壁」を解き明かし、その壁を乗り越えて最適な場所を見つけるための具体的なステップを、現場の視点を交えて詳しく解説します。

熱中症は、暑さによって体内の水分や塩分（電解質）が失われ、体温の調節ができなくなる状態です。特に高温多湿な環境下では、体温が上昇しやすく、最悪の場合は命を落とすこともあります。 高齢者が特に危険な理由 ● 生理的な要因 発汗機能の低下：加齢に伴って汗腺の機能が衰え、熱を体外へ逃がす機能が弱まります。 体温感知機能の鈍化：体内の温度を感知する機能が低下し、「暑さを感じにくい」「のどが渇いたと感じにくい」といった症状が出ます。 血液循環の低下：血液による熱の放散も弱まるため、体内に熱がこもりやすくなります。 体内水分量の減少：高齢者はもともと体内の水分保有量が若年者より少ないため、脱水症状に陥りやすい状態にあります。 ● 生活環境・生活習慣の影響 冷房に対する抵抗感：「冷房は体に悪い」「電気代がかかる」といった考えから冷房を使わない高齢者も少なくありません。 古い住環境：気密性・断熱性の低い住宅は外気温の影響を受けやすく、室温が上がりやすい構造になっていることが多いです。

高齢化が進むなかで、認知症は誰にとっても身近なテーマとなっています。ここでは、認知症の基本的な知識から、私たちができるサポートまで、やさしく解説します。 1. 認知症の種類 〜三大認知症とは〜 認知症にはいくつかのタイプがありますが、特に多いのが次の3つです。 アルツハイマー型認知症 　物忘れから始まり、時間や場所がわからなくなるなど、ゆっくりと進行していきます。 脳血管性認知症 　脳梗塞などが原因で、突然の変化やまだらな症状が現れます。 レビー小体型認知症 　見えないものが見える「幻視」、体の動きが遅くなる、睡眠中の異常行動が特徴です。 その他にも、性格や行動の変化が大きく出る「前頭側頭型認知症」などがあります。